さらには。

『璃人くんは役者さん、有羽くんはモデルさんで活躍してて凄いわね〜』

と、親戚一同も評価を一変。

昔はボロクソ言ってたくせに、俺が少し有名になるとちやほやしだす親戚たちに内心嫌気が差していたが…。

『ありがとうございます…!今後も頑張ります』

表面上は愛想よく、俺はニコニコと笑顔を浮かべる。

本当にいつの間にか俺も世渡り上手になったものだ。

もしかして俺も、璃人と渡り合えるくらいになってきたんじゃないか?

そんなことを考え始めていた頃。

『あ!そういえば璃人くん、花ヶ崎学園のアイドル科に入学を決めたらしいわよ。有羽も来年受験だけど高校どうするの?』

母親の口から出た言葉に俺は興味をそそられた。

花ヶ崎学園…アイドル科?

璃人がアイドル…?