「で、なんで今日は学校来なかったの」

「んー...」

「また優吾にからかわれたの?」


優吾とは小学校から一緒の腐れ縁で、何かと紫陽にしつこく絡む。

あたしは昔から優吾とは取っ組み合いの喧嘩になる事が多々あり...。


「ほんっと変わらないねぇ...餓鬼のまんまじゃんね。何言われたか知んないけど気にすることないよ。それかあたしがまたしめてやろうか?」

「んーん、大丈夫。凛ちゃん女の子なんだから僕なんかの為に怪我しないで」


いつも紫陽はあたしにこう言う。

"僕なんか"じゃなくて紫陽だから守ってあげたいのに。


「ねぇ凛ちゃん、ここ上手く弾けないんだけど...」

「これはねぇ...」


あたしは紫陽にベースを教え始めた。