わたしは目の前に置かれた紙の山をなめまわすかの様にずっと見ていた。


そして大きなため息をついた。




読んでいた本を机の中に直すと、紙の山を両手で持ち上げてフラフラと教室のドアに向かって歩いていく。

教室のドアを出ると目の前に担任の先生がいた。



「おっ、赤崎運んでくれてるんだな! 職員室の俺の机に置いといてくれよ」



どうやらこの荷物は担任の先生のものらしい。


わたしは「はい」と返事をして担任の先生の横を通りすぎようとしたが……



「そういや……その仕事確か岡田に頼んだはずだがな……」


わたしは目の前に置かれた紙の山をなめまわすかの様にずっと見ていた。


そして大きなため息をついた。




読んでいた本を机の中に直すと、紙の山を両手で持ち上げてフラフラと教室のドアに向かって歩いていく。

教室のドアを出ると目の前に担任の先生がいた。



「おっ、赤崎運んでくれてるんだな! 職員室の俺の机に置いといてくれよ」



どうやらこの荷物は担任の先生のものらしい。


わたしは「はい」と返事をして担任の先生の横を通りすぎようとしたが……



「そういや……その仕事確か岡田に頼んだはずだがな……」



わたしの身体は“岡田”という名前を聞くと、ブルブル震えだした。


岡田はこの荷物を運ぶようにわたしに言ってきた、同じクラスの女子。


岡田 亜利砂


クラスの女子で中心的な存在。


いつも周りには必ず人が居て、彼女が一人で居ているときなんて見たことがない。


いつもニコニコとしていて、自然に人を引き寄せるタイプ。



でも……瞳の奥には悲しいものがみえる。


きっと………誰にも踏み込めない心の闇…。