自力で改造した時計の、ベルの音で私の一日は始まる。
時計の中にちゃんとベルが入っていたから、板の中で少しこもった音で起こしてくれるのだ。
自室のベルは朝7時、夕方5時、夜10時に鳴る。
図書室のは昼の3時に鳴るようにいじった。
それで思い出したのだけど、自力でできたと調子をこいていたその日の真夜中、突然鐘の音がなり、それはもう飛び起きた。
幸い大きな音でもないし、イヴァンも起きなかったので被害は多分自分だけだったが、それにしてもびっくりした。
翌日、イヴァンの力を借りてやり直したので全然問題ない、オールオッケー!
髪をささっと纏めるのはもう手慣れたものだ。
羊肉を縛っていた網をすこーしだけ拝借して作った紐で髪を纏める。
紐はもちろんきれいに洗ったけど、アリーナが見たら気を失ってしまうだろう。
確かあの子、卵の卵白とかなんとかを混ぜで洗髪しているんだっけ。
すごくこだわっていたような気がする...。
ま、それはそうと、まずは着替え、ご飯を用意する。
朝食は大体、パンと軽く焼いた羊肉のウィンナー、卵。
すっごい楽。かつ、おいしい。
クロエに頼んで、前より数種類多く食糧を持ってきてもらえるようにした。
ちなみに私が来る前は、毎食、温野菜とパン、ブロッコリーのスープだったらしい。
それも、調理は2日に一回、一度に4食分作っていたんだって。
1日二食、しかも食が細い上に毎日同じ料理。
よく生きてられるな。
本人曰く、研究が全てにおいて最優先、らしい。