夢に見た風景を思い出す。

春がきても、貴方とまた桜を見たい。
二度目に貴方に出会った時は、桜の下で私に声をかけてくれたよね。

夏がきたら、一緒に海に行ったり、お祭りにも行ってみたい。貴方はきっと花火と同じようにぱっと光る笑顔を見せてくれるんだろう。

秋がくると、二人で本を読んだり紅く染まるもみじを一緒に見る。ハロウィンで仮装なんてしたりして、暖はきっとどんな格好をしても似合うんだろうね。

冬には、寒いねって言いながら二人して白い息をはいて笑いあっていたい。クリスマスにケーキを食べたりキラキラと輝くイルミネーションを見たり、プレゼントとかも交換してみたかったな。

どれだけ季節を巡っても、そこにはいつも君がいるような気がするの。


優しく吹き抜ける風はまるで暖のようで


私は今貴方が叶えられなかった夢を叶えられたよ。


君のいた証、誰も忘れられないようにこの世界に刻みたい。
暖のことを皆に知ってほしい。こんなにも暖かい人もいるんだってことを。


まだまだ弱くて、暖みたいな優しい言葉を紡ぐのは難しいけれど。それでも私はこの気持ちを届けたいと思う。


まず最初に、君との暖かく儚い物語 を。