「なんでそんなに人数少ないの?」

聞いているとどんどん疑問が湧いてきて、気づいたら僕は質問をしまくっていた。

「死にたいって思ってる君みたいな人もいるけど、中には悪人もいてさ。そいつがもし殺人鬼だったら世界を作った側は結構危ないんだよね。そいつに殺された人もいるから数が減ってるってわけ。最近の能力使いは質が悪いからね〜、ってあたしもなんだけどさ」

「死んだあとの死体はどうなるの?」

「その死体は作られた世界に残ったまんまだよ。あたし未熟だから他の人よりも世界の数少なくてさ、残りラストなんだよね。君で使ったらそれで終わっちゃう。勘違いしないで、あたしが君に使いたくて使おうとしてるんだからね」

僕もその世界に行ってみたいと、躊躇さえ感じなかった気持ち。

「私は君と、ふたりだけの世界に行きたいな。どう? のった?」

「うん、行くよ。そして僕はそこで死ぬよ」

“死ぬ”という単語に女の子は顔を歪ませた。