屋上に入って、鍵を閉める。

そんな動作を見つめていると———、



「隙、ありすぎ」

「っ......う」



隙?

どういうこと......。



「ひっ、ひゃ......」

「......巴南、」



私の名前が呼ばれて、火照った首筋を触られる。

火照った首筋を、掛嶋くんの指がなでる。

耳元にも、するり、と。
指の腹をこすりつけてくる。



「掛嶋くん......っ?」

「無防備」



掛嶋くんの、長い指が耳元から離される。

片方の手で、首元をなでられて。

掛嶋くんの右手が、顔に伸びてくる。

人差し指が、私の唇に触れる。



「っ、」



ふに、と唇に人差し指の腹が当たる。