「下山、香音ちゃん抱きかかえれるか?」

「あぁ
 それくらい全然できるけど…」

「なら抱きかかえてお前の上着かけてやれ
 お前の匂いがあった方が落ち着くはずだ」

「分かった」

「俺も下まで行くから
 それなら手が塞がっても大丈夫だろ?」

「悪いな」

「気にするな
 お前は香音ちゃんのことだけ考えてろ」

「あぁそうするよ」

「よし!
 じゃあ行くか!」

「おう!
 香音ちょっとごめんな」

そう言って香音を抱き上げた