少しして和田がきた

「下山?
 起きたのか?」

「あぁ
 点滴、まだ終わらないか?」

「あー…もう少しだな…
 何で?」

「香音が帰りたいって」

「そうか…
 香音ちゃん、こんにちは
 雄斗の友達の和田秀哉です」

「………………」

「名前教えてくれるかな?」

「………いやっ!
 雄斗…」

香音が俺に手を伸ばしてきた

「香音、大丈夫だよ
 名前言ってみな?」

そう言って香音の手を握った