「そうか?
 俺も結局過呼吸止めれなかったし」

「全然違うよ
 さっきお前がいなくて大変だったんだからな?」

「そうなの?」

「そうだよ
 下山の名前ずっと呼んで俺らの声なんて届いてなかったし、看護師の手も払いのけて暴れてたし…お前凄いよ」

「…………何かごめん…
 迷惑かけたな…」

「全然いいよ
 でも今回はいてくれて助かったわ
 暴れてると注射もできないからさ…それに点滴もずれちゃったし」

そう言って和田は香音の腕の点滴をなおした