それはそうと、料理長のハミルトン・ブロックにメニューについてお願いしておかなくては。

 公爵がいるときならともかく、わたしだけのときに豪華な食事は必要ない。昨夜のような豪華すぎる料理ばかりだと、お腹が驚いておかしくなってしまう。それに、豪華な食事は太ってしまう。

 そういう気がする。

 料理長にメニューについて伝えること。

 頭の中にメモをしておく。

「ジリアン。姉は、公爵とうまくいっていたのかしら?」

 掃除を終えて出て行こうとするジリアンの背に、そう問いかけてみた。