「ミユ」
「まあっ! ミユだわ」

 さらにうれしかったのは、ご近所さんたちとの再会である。

 実家のギャラガー男爵家がいよいよもってド底辺に落ちたとき、迷惑をかけたくなくてご近所さんとの親交をいっさい断ってしまったという経緯がある。そのときは、迷惑をかけたくない一心だった。だけど、子どもの頃にあれだけお世話になっておきながら勝手に親交を断ってしまったのは、どう考えても不義理すぎた。

 うちより爵位の高いご近所さんたちは、当然このパーティーに参加している。

 そんな不義理なわたしの姿を見、声をかけてくれた。