イヤな予感がした。

 そこで初めて、自分が姉のことについてあまりよく知らないことに気がついた。

 同時に、もしかして彼女はわたしに対する態度を他のだれかにもしていたのだろうか、とも。

 だとすれば、とんでもないことだわ。

 背筋を冷たいものが走り、血の気がひいた。

「あの、もしかして、姉はみなさんになにかしていたのではないですか?」

 自分で話題を振ったのである。イヤな予感、というよりかは確信していることから逃げるわけにはいかない。

 おもいきって尋ねた。

 すると、この場にいる全員が控えめにうなずいた。

 はい?