それから、わたしを見て笑い始めた。当然、わたしも笑ってしまった。

「ブレントン様は、意地悪ね。ちょっとくらい話をきいてもいいと思うのよ。ずいぶんとスリリングでミステリアスでダイナミックでバイオレンスでデンジャラスなことばかりなんでしょうね」

 そう。わたしは、彼女たち本物の調査員、というか世界を股にかけて活躍している諜報員の刺激的な活動の話をききたいのである。

 だけど、公爵がNGを出しているという。