「公爵閣下。またお願いがあります。わたしも含む親しい人たちの前以外では、銀仮面を着用してください」
「……? あ、ああ。きみがそう望むのならそうしよう」

 彼は、素直に銀仮面を再装着してくれた。

 公爵の銀仮面やおどろおどろしい噂の数々に関しては、可愛いイーサンの意図することが理解出来た気がする。

 それとは別に、彼はわたしの願いをきいてちゃんと銀仮面を取ってくれた。

 まだまだ油断はならないけれど、彼の言葉を信じてみてもいいかもしれない。

 なにより、わたしも彼のことを……。