「二人とも、さすがなだな」

 公爵は、一つうなずくとこちらに視線を落とした。

「ミユ、すまなかった」

 彼は、視線が合うと頭を下げた。

 その突然の行為に慌ててしまった。

「や、やめてください、公爵閣下」
「閣下、あなたのせいではありません」
「そうです。彼女の動きを把握出来なかった、兄とおれのせいです」

 手を伸ばして公爵の肩をつかんで頭を上げさせようと躍起になっていると、ジェフとネイサンがかわりに頭を上げさせてくれた。