姉の死後、一度たりとも涙を流したことがなかった。それなのに、なぜか涙が溢れ続けた。もはや涙をとどめることは出来ない。

 グスグスと涙を拭きながら、ズルズルと鼻をすすり上げる。そうこうしている内に、カート上にあったすべての食べ物はお腹におさまった。

 葡萄酒の瓶には手をつけなかった。

 そのかわり、ピッチャーに冷たい水が入っていたのでそれを飲んだ。

 食べた後は、自分でカートを押して返しに行った。