それでもちゃんと完食した。われながらどんなときでも食欲だけは衰えない。これも貧乏のなせる業なのかもしれない。「食べ物はあるときに食べ尽くす」という習慣が、幼い頃から身に沁みついてしまっている。

 そんなわたしのサバイバル的人生観はともかく、食後に食器を片付けてから就寝した。しかし、布団に入ってからでもドキドキとバクバクが止まらなかった。

 これが小説などでいう胸の高鳴り、というのかしら? 

 とはいえ、ドキドキとバクバクが止まらない中、いつの間にか眠りに落ちていた。