「わお! ぼくの大好きなトマトとベーコンのサンドイッチだ」
イーサンは、音もたてずに駆け寄って来た。そして、少年みたいにはしゃいでいる。
「呆れた奴だ。トマトとベーコンのサンドイッチが嫌いな奴などこの世にいるのか? おれだって大好きだ。料理長は、おれの為に作ってくれたのだ」
「はいはい、閣下。そういうことにしておきましょう。わーっ、ミルクたっぷりのミルクティーも」
「それもおれの大好きなものだ。ミルクたっぷりの紅茶が嫌いな奴もいないだろうが」
「はいはい、閣下。そうでしょうとも」
親子というか兄弟というか、そんなふうに見えなくもない親密なやりとりを目の当たりにし、何もかもが意外だった、
残念ながら、公爵の説はちょっと違う。トマトとベーコンのサンドイッチとミルクたっぷりの紅茶のことが大好きな人は、たしかに多い。わたしだって大好きよ。
だけど、実際に嫌いな人は存在する。
姉、である。
イーサンは、音もたてずに駆け寄って来た。そして、少年みたいにはしゃいでいる。
「呆れた奴だ。トマトとベーコンのサンドイッチが嫌いな奴などこの世にいるのか? おれだって大好きだ。料理長は、おれの為に作ってくれたのだ」
「はいはい、閣下。そういうことにしておきましょう。わーっ、ミルクたっぷりのミルクティーも」
「それもおれの大好きなものだ。ミルクたっぷりの紅茶が嫌いな奴もいないだろうが」
「はいはい、閣下。そうでしょうとも」
親子というか兄弟というか、そんなふうに見えなくもない親密なやりとりを目の当たりにし、何もかもが意外だった、
残念ながら、公爵の説はちょっと違う。トマトとベーコンのサンドイッチとミルクたっぷりの紅茶のことが大好きな人は、たしかに多い。わたしだって大好きよ。
だけど、実際に嫌いな人は存在する。
姉、である。