「これでみゆうちゃんは俺のって、わかるでしょ」
ジャケットを脱いで、軽い装いになった恭平くんはさらにかっこよさが増している。
最初から鼻血ものだったのに、これじゃあ、彼の破壊力に卒倒しちゃう女の子が多数出そうだ。
さらに今日は、他校の女の子たちもたくさん来ている。
わたしのヤキモチも聞いてほしい、と頬を膨らませる。
「……きょーへいくん」
「ん、なに、どーしたの」
かっこいいの、……わたしだけがいいよ。
「…………その格好、かっこいいから、……ほかの女の子に見られちゃやだ」
「は? マジで可愛いんだけど」
なにかに悶えている恭平くんを上目遣いで見ると、彼は少し顔を隠してため息をついた。
わたしのわがままのせいかな、と不安になっていると、恭平くんはわたしと繋いだ手をぎゅっと握りしめた。