多少なりとも落ち着いたところで私は嘘の闇笑顔を顔にテープで貼り付ける。

下を向く顔を何とかあげて、みんなに駆け寄った。

「おい、どこいってたんだよ」

うわ、怒ってる…。

「ごめん、桜を見に行ってた…」

「それならなんか一言言ってけよ。探しただろ?」

「あはは、ごめんって」

まだ、大丈夫。ほら、笑うんだ。ちゃんと、にっこりと笑顔を作れ。

下手くそな笑顔がバレちゃったらあとから面倒だ。ちゃんとやりなよ、私。