待ち合わせの公園に着き、三分程経った頃、彼がやって来た。


「麻美!」

彼に気付いた麻美は、笑顔になった。


「康平、今日は早かったね」


今日は記念日だからな、と康平は笑った。


康平の笑顔を見て、麻美も笑顔になった。


その笑顔は、嬉しい気持ちが素直に伝わってくる、そんな笑顔だった。



「じゃあ行こうか」

二人は、仲良く手を繋いだ。