「え。陽葵……?」

ゆうくんの声に心臓が飛び出したんじゃないかってくらい大きく跳ねた。


気付けばシャワーの音が止まって静かになっていたんだ。


や、やばいやばい。

変にドキドキするし、いろいろやばい。



お風呂の方はゆうくんがいるから見れないし、ランドリーワゴンも見たらいけない気がして。

行き場を失った私の視線は自分の足元を見ることしか出来なかった。



「ご、ごめっ……ゆうくん、あの、えと……誰か、お客さん来てて……それで、えと、私、出ても良いのかなって……」


もう自分で何言ってるかわかんないくらい頭が回らなくて。

ドキドキしすぎてどうにかなっちゃいそう。


「お客さん?今日、そんな予定あったか……?わかった。俺行くから、陽葵はリビングで待ってて」

「う、うん……!!」


逃げるように勢いよくドアを閉めて、リビングにまっしぐら。