「あ、やば……」
「どうしたの?」
「明日提出の書類、コピーしてなかった」
「書類?」
大学の??
わからなくて頭を横に傾ける。
「バイト先に提出しないといけないやつなんだけど……今から行ってきてもいい?」
「雨……大丈夫?」
「すぐに帰ってくるから」
そう言って、立ち上がったゆうくんは私の頭をポンポンして。
ゆうくんの温もりを感じて胸がキュンとなる。
ゆうくんの大きな手、安心するから好き。
もうちょっと感じていたかったけど、寝室に行ったゆうくんは書類?らしきものをカバンに入れながらリビングに戻ってきた。
「じゃあ行ってくる」
「行ってらっしゃい」
バタンッと閉まるドアの音がやけに大きく聞こえた気がした。
ゆうくんがバイトに行ってるときは、いつも1人だから慣れっこなのに……今日は雨が降ってるからかちょっぴり寂しいや。