「俺も寂しいからね」


……え?


今、寂しいって言った??



思わずゆうくんの前に立って、ギュッと大きな手を握った。


「ほんと?ほんとのほんとに寂しい??」


握っていたゆうくんの手が離れて……その代わり、スルリとお互いの指が絡まる。



「ほんとのほんと。こんなにもずっと一緒にいたんだから寂しいに決まってる」


そう言われればドキドキして。

だけど嬉しくもあって。



えへへ、

口元が緩んでしまう。




「それに、ずっと好きだった子とやっと想いが通じ合って一緒に暮らしていたんだ」


絡まったままの指をゆうくんは見つめ、にぎにぎと遊ぶように握ってくる。



「それが突然いなくなるなんて考えられないよ。きっと家の中で無意識に陽葵の姿を探すんだろうなー……って、何言ってんだよ。俺」