だってその“ケーキ2つ”も、ゆうくんと一緒に夜食べるものだもん。
でも良いんだ。
ゆうくんのこと大好きだから。
一緒に食べて、何気ない会話に一緒に笑って。
それだけで幸せなの。
「いつでも電話してきてもいいよ」
「……え?」
でん、わ……?
どうしてって聞こうと思ったのとほぼ同時。
「また“寂しい”って言うのかと思った」
……え、
ゆうくんの顔を見ると、愛おしいそうに目を細めて、優しい表情で微笑んでいた。
「っ、」
胸の奥がじんわりと満たされていくような。
あたたかくて、温もりを感じるような。
……ゆうくんの嘘つき。
わかってるじゃん。
私が寂しいって思ってるの。
前にもこんなことがあった。
それはお父さん達が出張に行ってる間の限定で。
夏休みに入ってすぐ、ゆうくんのお家にお泊まりしたときの話。