身体を持ち上げられて逃げ道がない。
ゆうくん、私からキスしないともうしないって言うし……。
恥ずかしすぎて顔から湯気が出そうだよ。
「……」
ゆうくんの肩にソッと手を置く。
だけど、やっぱり恥ずかしくて、下を向くとコツンとゆうくんの頭が当たった。
「俺、そんな可愛いことしないよ?」
ゆうくん頭が私の頭をグリグリする。
「……っ、」
今は何してもドキドキしちゃう。
少しでも落ち着きたくて、小さく息を吐く。
よし、っと意気込んで顔を上げるんだけど、ゆうくんの綺麗なアーモンドアイが真っ直ぐ私を捉えて……目を逸らしたくなってしまう。
だけど、やっぱり至近距離で見つめるのは限界で。
「ゆうくん、見過ぎ」
思わず逸らしてしまった。