陽葵の柔らかい髪に触れ、頭を撫でる。


あー……くそ。

寝てるだけなのに何でこんなに可愛いんだよ。



「んっ……」

寝返りを打った陽葵は重たそうに瞼を上げ、俺の顔を見るなりふにゃっと笑った。


「えへへ、ゆうくん」

そう言って自ら抱きついてきた陽葵は、俺の頬と自分の頬を重ね、スリスリする。



「ちょ、陽葵っ……!」


陽葵の行動に心臓がバクバクと騒ぎ出す。


「ま、待って」


そんな格好で、そんな密着したらヤバいから。


上を向いて極力見ないようにするけど……柔らかい感触が俺の理性を飛ばそうとする。



「えへへ、だぁ〜い好き」


ダメだ。

これ、完全に夢と現実がごっちゃになってる。



早く起こさないと。


そう思って視線を陽葵に移したら──…



ガウンが乱れて、小さくて色白の肩が露わになっていた。