たぶん、後ろだから気付いてないんだと思う。
ピョコンと跳ねてて……ちょっと可愛いかも。
そういえばゆうくん、小さい頃すごい寝癖で学校行ってたな。
でも今はちゃんと直して学校に行ってるんだろうなぁ。大人だし。
ゆうくんの生活感を勝手に想像して、ちょっぴり笑いが出た。
「あー、あったあった」
独り言のようにそう呟いたゆうくん。
まだ探してたんだ。
言ってくれたら一緒に探したのに。
「いつも何飲んでる?」
「へ?」
「朝。朝食のとき何飲んでる?」
「朝は牛乳飲んでる」
「牛乳かぁ……」
そう言って冷蔵庫を開けるゆうくん。
「無かったら水でもいいよ」
「いや、牛乳くらいあるよ」
気を利かせたのに、ゆうくんは笑いながらコップを両手に持ってこっちに来た。