さっき、テレビから笑い声が聞こえた。
タイミングよくその音量が大きくて。
だから……きっと、わからない。
私がゆうくんの声を無視したなんて。
大丈夫。
“聞こえてなかった”って思ってくれるはず。
そう思うのに、そう言い聞かせてるのに……どうして、かな?
すごく胸の辺りがおかしい……。
後味が悪いって言うか、胸がつかえるって言うか。
何て言うか、そんな感じで……変。
「……」
私はただ……寂しくて。
アツミさんと仲良くするゆうくんに拗ねて。
自分の気持ちがわかってしまうと、涙がポロポロと溢れて枕を濡らしていく。
返事……間違えちゃった。
ゆうくん、私の名前呼んでくれたのに。
心配して呼んだのに。
それを無視して、私から距離を取ろうとしてた。