いろいろ考えてるといつもより長くお風呂に入っちゃって。


髪の毛をタオルで拭きながら脱衣所から出ると、玄関の方でゆうくんの声が聞こえた。



「……」


まだアツミさんと電話してるんだ……。


ゆうくんが笑ってるのを見ると胸がギュッと締め付けられる。




“お風呂上がったよ”

いつもならそう言うのに。

そんな言葉も伝えずに、私はリビングに向かった。






   * * *


いつも見てるドラマの内容が頭に入ってこないのは言うまでもなく。


ゆうくんとアツミさんが気になって気になって仕方がない。



ソファの上で脚を組んで頭を伏せる。

……さみしい、な。



別れても、あんなに仲いいものなのかな……?

ゆうくん笑ってて、


別の日も……今日みたいにアツミさんがゆうくんに抱きつくこと、あるのかな??