ゆうくんが座ってた場所の隣にゆっくり腰を下ろす。
そしたら、ゆうくん思いのほか早く戻ってきて私の隣に座った。
いつもと変わらないはずなのに、やけに緊張しちゃって……手に変な汗をかく。
「そう言えば陽葵、昼何食べたの?」
「えっと、ハンバーグ」
「ハハ、ハンバーグか。賄いで食べた事あるけど、あそこのハンバーグうまいよな」
「うん」
ゆうくんが笑うから、私も笑ってみるけど……どうも上手く笑えなくて。
「俺がバイトに行ってる時っていつも何してるの?」
「え?……っと、」
ゆうくんがバイトに行ってる時……そう頭の中で繰り返して、昨日の行動を振り返る。
「家事をして、終わったらテレビ見たりして……ゆうくんの帰りを待ってる」
「そっか」
なんて言ったゆうくんは、手で口を隠してるんだけど隣にいるせいか口角が上がっているように見えて。