……だけど、本当はここに来ると絶対元カノにも会うと思って……すごく怖かった。



ぷっくりと溜まった涙がポロッと溢れる。




不安で不安でたまらない……。




だけど、わがままばっかり言ってたら……ダメなの。


アツミさんに負けないくらい、大人にならなきゃダメなの。






  * * *


席に戻ると蓮くんはオムライスを食べきってて。

私は残りのハンバーグを急いで食べる。



「そんなに急がなくてもいいよ」

なんて言ってくれるけど、待たせちゃうのは良くないし……。


それに、何だか蓮くんったらジーッと私を見てる気がして。


顔を水で洗って涙の跡を消したけど、もしかして泣いてたのバレた?とか、そんなこと考えちゃって気が気じゃない。



最後の一口を食べきると、蓮くんはコトッとわざとらしく音を立ててグラスを置いた。