隣に置いてあったジンベイザメのクッションをギュッと抱きしめた。
ゆうくんのこと……取られたくない。
♪♪〜♪
ボーッとしていたせいだと思う。
突然鳴った着信音にビックリして、今までにないくらい身体が飛び跳ねた。
恥ずかしくて、1人なのに笑いそうになるのを我慢して、テーブルの上にあるスマホを取る。
「??」
ディスプレイに映し出されるのは電話番号だけで、私のスマホに登録してない人からの電話。
誰だろう?って、思いつつも通話ボタンを押してみた。
「も、もしもし」
『あ、俺々!』
弾むようなテンションと、この声……。
「蓮くん?」
『当たり〜』
顔が見えないはずなのに何だか蓮くんってば笑顔な気がして、私はふふっと小さく笑った。