「可愛いくらいウブだね。ほんと純粋。祐介のあの苦しそうな表情の意味がわかったかも」
なんて言う蓮くんの声は私には届いていなかった。
* * *
そろそろ寝る時間になって、蓮くんの布団の準備をしてる時だった。
再び駄々をこねる蓮くんを見たのは。
「それは無しだろ!?」
「は?いつもソファで寝てるじゃん」
「そーじゃなくてさ、俺だけ仲間外れにするなよー」
どうやら蓮くんは1人でリビングに寝るのが嫌らしくて。
……その気持ちがわからなく無いわけでもない。
だって1人で寝るなんて寂しいもん。
「せっかく3人いるんだから“川の字”になって寝ようぜ〜?ね、陽葵ちゃん」
「え……」
「バカ言うな」
呆れた様子のゆうくんが淡々とソファに布団を持っていく。