「カキ氷のシロップ買おうと思って。陽葵ちゃんはいちごかな?」
「うんっ、いちご!」
よく見ると目の前の陳列棚にはカキ氷のシロップが何種類か並べてあった。
「俺らは……、メロンで良いか」
蓮くんの手からカゴの中に入るメロン味のシロップをジーッと見つめ、今日で3度目のゆうくんの服を引っ張った。
「ん?どうした?」
「ミルク、買っちゃダメ……?」
たぶん、私しか使わないだろうと思うと言いにくくて、少しだけ控えめに言ってみる。
「え〜ゲロ甘」
そしたら蓮くんが舌を出して嫌そうな顔をして。
そんな蓮くんを見て、私はキュッと服の裾を握った。
……そ、そうだよね、諦めよう……。
「いいよ、陽葵。ミルク持ってきな」
「……え」
パッと顔を上げると、優しく微笑んでるゆうくんがいて。