「違うんだ……陽葵は何も悪く無いよ」

「でも……ゆうくん、今だって目合わせてくれないんだもん……!」


大好きなゆうくんに嫌われたくないよ……。




ゆうくんは、はぁ〜と深い溜め息ついて真っ直ぐ私を見た。



ドキッ



至近距離で見つめられ、私の心臓は再び騒ぎ出す。


そんなに真っ直ぐ見つめられれば、恥ずかしくて、私の方が逸らしたくなる。


「っ……」

ドキドキ、ドキドキ。


ゆうくんの手が伸びてきて、私が着ているTシャツの襟をクイッと引き寄せた。



……え?


ゆうくんの視線が一瞬だけ下を向く。

その動きに胸が飛び跳ねる様にドキッとした。


だってゆうくん……その動き……。


「俺も男だから」

真っ直ぐ、前髪の間から覗くゆうくんの瞳が艶かしく見えた。