それにしてもビックリしたなぁ。
『お風呂にする?ご飯にする?それとも……私?』
陽葵からそんな言葉が出てくるなんて。
浴槽に溜めた湯船に浸かり、一息つく。
でも……恥じらいながら頬をピンクに染める陽葵は可愛くて。
できることなら、本当に“陽葵”にしたかった。
ま。できるわけないけど。
天井の水滴が湯船に落ちてきて、波紋を作る。
たしか、来週辺りバイト休みだったよな……?
また陽葵とどこかに行こうかなぁ……。
なんて考えながら風呂から上がると、陽葵の姿が見えなくて。
あれ……?
もう寝た?
陽葵を探しにソファの方に移動して、思わず目を見開いた。
ソファに寝そべる陽葵の顔は、赤らんで、目はとろんとしている。
……は?
何があった……?