「陽葵、言わなきゃわかんないだろ?」
ゆうくんはずっと優しい言葉をかけてくれて。
「……寂しい」
俯いたままそう答えた。
「せっかく、ゆうくんの彼女になれたのに……別々で寝るなんて……寂しい」
握ってるゆうくんの服をギュッと掴めば、ふわりと抱きしめられた。
「着替えとかあるし別の部屋にするのは陽葵の為と思ったけど、ごめん。逆に寂しい思いさせたね」
無言のまま頭を横に降ると、優しい香りに包まれる。
あ……ゆうくんの匂いだ。
柔軟剤の優しい香りが、心地良くて安心する。
「でも、俺のお願いも聞いてほしいな?」
ゆうくんの手がスルリと私の頬を撫でる。
「お願い……?」
「俺も男だから陽葵と一緒のベッドには寝れない。だから床で寝るけどいい?」
「どうして?」
言ってる意味がわからなくて首を傾げた。