「ほんと無防備だなぁ。俺以外には絶対見せないでよ?」
「え……?」
ドキンと1度跳ねてしまった心臓は、治ることを知らないのかどんどん早くなっていく。
ゆうくんはそれ以上何も言わなくて……さっきの言葉、どう言う意味だったの!?
うぅ……。
ドキドキしてる私には、ゆうくんの顔すら見れなくなって……そうめんでさえ喉を通らなくなった。
* * *
「おやすみ、陽葵」
「おやすみ」
ゆうくんの寝室に入り、私はベッドに潜り込んだ。
サーキュレーターで、リビングにクーラーの風を送るために部屋のドアは開けたまま。
チラリとリビングの方に視線を移動させても真っ暗で。
仰向けになって、真っ暗な天井を見つめた。
ゆうくんは私の彼氏で……だけど、別々の部屋で寝て。
ちょっぴり寂しいな……。