チラッと時計を見たゆうくんにつられ、私も時計を見た。
夜にはまだまだ程遠い。
「汗かいたでしょ?あと少しでできると思う」
「え、でも……」
汗はかいたけど、ゆうくんより先に入るのはちょっと悪い気がして。
「その間ご飯作ってるから、汗流しておいで」
少し迷ったけど、ニッコリ笑うゆうくんに甘えることにした。
「じゃあ……お言葉に甘えて」
「ん。陽葵の荷物、俺の部屋に置いといたから、また俺の部屋使いな」
「……え?」
「ん?」
「や、何でもない……」
私は逃げるようにゆうくんの部屋に行った。
今の……“俺の部屋使いな”って、前回みたいに私1人でゆうくんのベッドで寝るってことだよね?
あっちゃんがあんなこと言うから、変に意識しちゃって……。
キャリーを開けてパジャマを引っ張り出した。