車から降りて、私はアパートの前で立ち止まった。
「どうした?」
「ゆうくんが住んでるアパートってオシャレだよね」
「そう?」
壁と階段が白色でドアとバルコニーの枠?がブラウンになってる。
「でも見た目に惚れてここを選んだのも少しあるかな」
「かっこいいもんね!」
へへって笑うと、何故かゆうくんに頭を撫でられた。
「??」
私のキャリーを持って階段を上がるゆうくんの背中を追いかける。
「ゆうくん重くない?」
「小さいからこれくらい大丈夫だよ」
本当に重くないのか、キャリーを持ったまま階段を登りきった。
私なんて階段から持って降りるだけで大変だったのに。
さすが男の人。
ゆうくんのその大きい背中を見て、ドキッとしたのは言うまでもなく。