スピードが速くて無駄が無いのか、その大きな泡はすぐに消えていった。
「すごい……」
下からで何をしてるのかあんまりわかんないんだけど、水槽に両手を当てついつい見入ってしまう。
「次の回でイルカショー見る?」
「うん!見たいっ」
「じゃあ早めに席確保しとこうな」
「うんっ!」
* * *
ゆっくり見てまわったから、水族館にいる時間が長くて気付いたら日が落ち始めていた。
「そろそろ出る?」
「ちょっとだけお土産見たい」
「ん。いいよ」
私が真っ先に向かったのはぬいぐるみのコーナーで。
イルカ、ペンギン、アシカ、カメ……どれも可愛くて目移りしちゃう。
「ゆうくんは買わないの?」
「ん?そうだな、ちょっと見てくる」
そう言ったゆうくんは私から離れ、別のコーナーに移動した。