「いいや。楽しんでるのが伝わってきて、可愛いなって思った」

「へ?」


不意を突かれた。

まさか可愛いなんて言われると思ってなくて、頬がポポッと赤く染まる。


そんな私を見てゆうくんは、またははっと笑って、私の頭を優しく撫でた。



ドキッ




「ほんと陽葵は可愛いな」


そんなこと言われると照れてしまう。


照れてるのがバレないようにゆうくんを軽く叩いた。

痛くない程度の力で。

だけど、よく考えたらそっちの方がバレバレで……。


もう自棄(やけ)になった私はゆうくんの腕を掴んだ。



「次行こ!」


ゆうくんの腕を掴んだまま、ズンズンと階段を降りていく。

降りた先に見えた大きい水槽。

掴んでいた腕を離し、その水槽に近付いてみると、何かが上から勢いよく泳いできた。