『ん?あぁ、風呂の準備してた』
「もう入る?」
電話、切った方がいいかな……?
『いいや。溜めるのに時間かかるし』
「そっか」
なんて素っ気ない返事をしたけど、私の心はウキウキで。
まだゆうくんと話せると思ったら口元の緩みが治らない。
えへへ。
『今日は何してた?』
ゆうくんの優しい声色に私は目を閉じた。
「今日はね、夕ご飯作ったの」
『そういえば練習中なんだっけ。何作ったの?』
「チキンとキャベツのガーリック炒め」
『へぇ。本格的だね』
「うんっ!お父さん美味しいって言っていっぱい食べてくれた」
『今度は俺にも作ってね』
ゆうくんの言葉にドキッとして、思わず目を開けた私。
恥ずかしさからベッドの上で正座をする。
「う、うん……」
ゆうくん、そういうのサラッと言っちゃうんだもん。
ドキドキしちゃう。