お手上げ状態の俺は、助けを求めるように2人を見た。
「こいつ、何があったか知らないけどこっちに来た時から元気無かったっすよ」
「そうなのか?陽葵」
「だから俺が元気付けようとからかってたら、そこへ祐介さんが来たんです」
そうだったのか……。
他の男が陽葵を慰めるのは良い気分じゃ無いが、俺も大人。
ここは我慢だ。
「そうとは知らず、ありがとう光瑠くん」
ニッコリ笑って見せた。
「別に……」
“いかにも”っていう顔をした光瑠くんは、そのまま視線を逸らした。
そりゃそうだろうな。
俺の存在は光瑠くんにとって邪魔な存在だ。
「おい。陽葵、そんな事してても何も変わんないだろ?」
は……?
乱暴に陽葵の腕を引く光瑠くんに、嫉妬を通り越して怒りを覚えた。