……同い年だったら良かったのにな。
そしたら妹扱いなんかしてなかった。
なんて考えても無駄なことだとわかっている。
「陽葵の様子見てくる」
席を立って陽葵がいる木陰に向かって歩いて行くと、とんでもない光景に目を疑った。
な、にしてんだよ……。
陽葵が例の光瑠ってやつの上に跨って押し倒してる。
嘘だろ?!
そんな距離も無いのに、気付けば俺は走っていた。
1秒でも速くそこにたどり着きたくて。
着いた瞬間、陽葵の腕を引いて2人を離す。
「何してんの」
「ゆうくんっ!光瑠くんがウィンナー食べようとしたの!」
食べようとしたって……。
「それだけ……?」
それだけの為に、あんな密着したって言うのかよ。
何だよ。って安心した半面、自分の中で嫉妬という感情が生まれていたことに俺自身が驚いた。