毎日俺の帰りを待つ陽葵の姿が健気で嬉しかったのに、部活だからと言って遊んでやらなかった。
それが原因で陽葵とは年に1回、バーベキューの時しか話さなくなった。
すっげぇ後悔したよな。
見る度に可愛くなって、変わらない笑顔を向けてくれて……好きなんだって改めて実感したよ。
忘れようとして彼女も作ったし、陽葵と離れる為に1人暮らしも始めた。
なのにまた、再会するなんて……な。
神様は意地悪だ。
好きな人がこんな近くにいるのに何も出来ねぇって、拷問だろ。
だから俺は陽葵に“妹”と言ってる。
手を出さないように。
自分自身に言い聞かせるように。
焦るんだよ……。
陽葵があまりにも無防備過ぎるから。
ほんと、あの時はマジで手ぇ出しそうでヤバかった。