ゆうくんにドキドキする私がいて。
でも、ゆうくんは私の事何とも思ってないみたいで……。
さっき、彼女の話もしてた。
ゆうくんは私よりずっと大人だもん。
そんなのわかってる。
相手にされてないことくらい。
だけど……やっぱり寂しいな。
「それにしてもひま、あの幼なじみにべったりだね」
「そうかな……?」
「見る度に後ろにいるんだもん。お兄ちゃんと妹みたいだった」
また妹……。
何でかな……胸のモヤモヤが広がっていく。
「もーらい」
ヒョイっと私のお皿からウィンナーを取った光瑠くん。
「あ、ダメ!」
ゆうくんが取ってくれたウィンナーを他の人が食べるなんて嫌。
「返して!」
「食ってなかったじゃん」
「今から食べるの!」
光瑠くんに手を伸ばすものの、光瑠くんも手を遠ざけて取れないようにした。
嫌だ。
ゆうくんが取ってくれたのに!
こんな時くらい意地悪しないでよ……!