「っ……」
「早くしないと陽葵の分も食べるよ?」
私のお皿にゆうくんの箸が伸びてきた。
ナスを掴み、口に入れるまでの動きが早かったせいかその一部始終を見ることしか出来なくて。
「ダメっ!」
お皿を取り上げて、これ以上取れないようにする。
「おかわりあっち……!」
台所を指す私を、ゆうくんは楽しそうに笑って立ち上がった。
「おかわり貰おーっと」
もうっ!
ゆうくん意地悪だ!
プクッと頬を膨らませ、お皿に盛るゆうくんを睨んだ。
「ハハッ。リスみたい」
絶対バカにしてる……!
「ゆうくんがおかわりしたの全部食べてやるんだから……!」